私は現在、Cubase5を使って音楽制作を行っている。今まで某メーカーのノートPCを使ってきたが、音が途切れるなど、能力に限界を感じてきたので、思い切ってパソコンをパーツから組み立てることにした。自作PCは市販パソコンに比べて安く構築できる上、用途に応じて色々カスタマイズしやすい。実際、音楽の分野でも、自作PC派は結構多いらしい。
今まで使っていたノートPCは、CPUがCore2 Duoで、Cubaseの動作環境を完全に満たしており、決して悪くはなかった。それでもトラブルが起きたのでこの際、Cubaseが余裕で動くコンピュータを組もうと思い、実際にパーツをすべて購入、やってみた。自分のおさらいの意味も込めて、ここにその過程、感想、今後の課題などを簡潔に記しておく。
まずは以下のパーツをアマゾンで購入した。安く作るため、オークションの利用なども考えたが、怪しそうな出品もあったり、最初安くても瞬く間に値上がりして普通に買うのと大して変わらくなってしまったり…結局、アマゾンで新品を買うのがハズレがなく、簡単だ。
マザーボード P6T マザーボード ASUS 正規代理店版
メモリ CFD ELIXIR DDR3-1333 2GB 3枚組メモリ T3U1333Q-2G
ケース
電源
光学ドライブ I-O DATA SATA対応 22倍速DVDスーパーマルチドライブ ブラック DVR-SH22LEB
HDD 日立GST Deskstar 7K1000.B(1TB/SATA3G/7200rpm/16MB) HDT721010SLA360
グラフィックボード玄人志向 グラフィックボード nVIDIA GeForce9800GT 1GB PCI-Expressx16(2.0対応) GF9800GT-E1GHD/GE
OS マイクロソフト 66I-02079 Windows Vista Home Premium 64bit 日本語【SP1適用済み】(OEM版) + FDD (DVD-ROMパッケージ)
PC本体のパーツは大体こんな感じである。他にもディスプレイ、マウス、キーボードなども必要だが、前のパソコンのパーツがある場合はそれをつかってもよい。要は、これを正しくつなげばパソコンは完成するわけだ。因みに、組立てに当たって読んだ本は以下の2冊のみ。
《自作パソコンが初心者でもカンペキに作れる!究極マスター》& 《PC自作の基礎知識2009》
両方とも組立てについて、初心者にもわかりやすい記述がなされている。《自作パソコンが~》は、非常にコンパクトにわかりやすくまとまっており、大変良い。一方《PC自作~》の方は、最新のCPUであるCore i7についての詳細な記述もあり、高度な内容も含む。
細かいところは省略するが、組立てが終わったら、スイッチを入れ、BIOSの設定をして、OSを入れれば、Windowsマシンが完成というわけだ。あとは、必要なドライバを入れ、Cubaseをインストールし、オーディオインターフェースを入れれば、DAWマシンで作業できる。
で、自作マシンの感想だが、動きがめちゃくちゃいい。さすが、Core i7。2009年8月の時点で主流のCore2 Duoとは比べモノにならない。最初、オーディオ・インターフェースのスイッチを入れるとパソコンがフリーズするというわけのわからんトラブルに遭遇したが、色々試行錯誤しているうちに、解決した。なぜ解決したのか、いまだに不明…
DAW専用パソコン構築のポイント
・なるべくハイスペックなパソコンを。
・ウィルス対策ソフト含め、余計なソフトは一切入れない。(ウィルス対策ソフトを入れないのだから、ネットにもつながない方がいいだろう)
・余計な機能はすべて動作しないように。
あと、DAWパソコンに限ったことではないが、パーツの互換性を確認して買うことが肝要となる。
今後の課題
・ディスプレイ RGB端子は画質がイマイチなので、高画質の端子がついた大型ディスプレイに変えたい。ディスプレイを2つ使用する、「デュアルディスプレイ」で作業するミュージシャンやエンジニアも結構たくさんいるが、どうしても縁の部分で画像が途切れてしまう。なるべく大きなディスプレイを1つ購入したいと思う。
・静音化 ファンの音が少しうるさい。マイク録りの際、問題が起きる可能性がある。静音ファンか、水冷。どちらがいいだろうか…
・リアルタイム録音時のトラブル MIDIの音をリアルアイムで録音すると、時々音が伸びて鳴りっぱなしになる。つまり、鍵盤を離したときに送られるべき「ノート・オフ」の情報が送られていないのだ。これは色々やってもなかなか解決しない。よくわからん…
とりあえず、以前使っていたノートPCよりはるかにいいマシンが出来て満足。自作パソコンは改造もしやすいので、上記の課題がゆくゆく解決されていけばいいと思う。