テキスト

定額制音楽サービス

音楽の定額制サービスが、ここ最近話題になっている。一昔前に、Napsterが話題になり、いつの間にか消え去ってしまって残念な思いをしたが、再びこの時がやって来たかという心境。今の所、iTunes Music、Line Music、AWA、などが競い合っている。自分は、iPadを使っている事もあるし、iTunes Musicを利用している。

消費者の立場からすると、大変素晴らしいサービスだ。月々1000円程度払えば、膨大な楽曲データを聴き放題。職業柄色々な音楽を聴かなければならない身としては、非常に助かる。全部CDを買っていては、とても持たない。マイルスも、懐かしいGLAYの曲も、ショスタコーヴィチも、と実に楽しいし、勉強になる。

一方で、アーティストの立場からは、必ずしも歓迎されていないようだ。だがしかし、そういった抵抗にも関わらずこのサービスはゆくゆく定着していくと思う。この世の原則として、消費者にメリットがあるサービスは、いいサービスなのだ。

もしアーティストとして抵抗があるならば、iTunesに楽曲を登録しないで、自主販売すればいいだけの話だ。このサービスは、アーティスト側から結構な反発があるが、音楽を発信する者としては、あるシステムが気に入らなければ自分で新たなシステムを作り、自分の権利を守るだけの強かさ、柔軟さが欲しいものだ。

2件のコメントがあります

  1. サリー より:

    その通りだと思います。アップルも、グーグルも、最初は小さな力しか持たない若者が、自分たちの願うようなシステムや物を自らの手で作り、多くの人たちに支持されて成長したことを考えれば、「巨大組織が自分たちの権利(利権)を圧迫する」という発想は、最初から、自分たちの努力を放棄して、「守られたい」と言っているに等しい。
    とはいえ、自主販売も、なかなか難しいとは思いますが・・。
    このテキストを読んだ人たちが、島野聖章研究室の心意気に共感して、「そういう人のCDを聴いてみたい」と思ってくれる・・・こういうプラスの循環が生まれることを願っています!
    前のアルコールの話もそうですが、久しぶりに、いい文章に出会いました。ありがとうございます。

    • shimano より:

      アップルの傘下に入る(楽曲を登録する)ことで、多くの人に聴かれるというアーティストにとってのメリットはあるわけです。一方でそれは、アップルに支配されることを意味すると。どのような立場の人にも常に選択の自由はあるんですよね。

サリー へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です